臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
V.肝・胆道・膵疾患
7.膵疾患の治療
慢性膵炎にどう対処するか
八田 善夫
1
,
竹内 治男
1
1昭和大第2内科
pp.1998-1999
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208230
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
慢性膵炎の成因は,胆石症やアルコールが最も多く,ついで外傷,原因不明のものに分けられる.一方,その病型は,石灰化膵炎,非石灰化膵炎,あるいはその経過や軽重によって,慢性反復性膵炎(chronic relapsing pancreatitis),非反復性膵炎(nonrelapsing pancreatitis)に分けて考えられている.また日膵研診断基準に基づいて,確診例,疑診例などと呼ばれるが,疑診例の中に,いわゆる軽症型膵炎が含まれる.このような成因および病型の相互関連性について,そのすべてが明らかにされているとはいいがたい,しかし可能なかぎり,そのタイプ,および成因などの観点から検討される必要があり,本稿ではその基本方針について述べることにする.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.