今月の主題 肝疾患のトピックス
肝疾患—診断の問題点
上野 幸久
1
1三宿病院内科
pp.1258-1259
発行日 1978年9月10日
Published Date 1978/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208012
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はじめに
Blumbergによるオーストラリア抗原(HBs抗原)の発見を契機として,肝臓病学はここ10年余の間に飛躍的進歩を遂げた.とくに各種肝疾患のなかで,最も罹患者数が多く,臨床的のみならず,疫学的にも最も重要なウィルス肝炎およびそれに続発する肝硬変,肝癌の病因,成立病理,診断といった面で数多くの知見が集積され,従来の肝臓病学の成書は大幅な改訂を余儀なくされている.本稿では,このような最近の進歩を踏まえて,肝疾患の診断の現状と今後の問題点を実地医学的立場からとりあげて論じてみたい.
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