今月の主題 胸痛の診かた・とらえかた
Clinical Conference
激烈な胸痛を主訴とした家婦の例
田中 隆二
1
,
林田 憲明
2
,
金上 晴夫
3
,
勝呂 長
4
,
岡安 大仁
5
1中央鉄道病院循環器内科
2聖路加国際病院内科
3金上クリニック
4大宮市医師会市民病院
5日大第1内科
pp.381-389
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207791
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症例 U. N. 32歳,女性
主訴右側胸部痛
現病歴 昭和46年1月7日,とくに原因と思われることなしに体動時に軽度の息切れを自覚したが,安静で経快したので医治をうけることなく放置していた.同年1月22日,夜間,突然に右側胸部から背部にかけて刺痛様の疼痛を覚えた.瘍痛の程度は中等度で,労作によって増強し,かつ断続し深呼吸が妨げられるほどであった.咳,痰,発熱および皮疹などはなかった.同夜,近医を受診したところ,神経痛ではないかと言われて治療をうけた,同月24日,胸部X線写真で右中下肺野の異常影を指摘されて,精査の目的で翌25日当院内科を受診した.
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