Japanese
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特集 医師の考え・患者の考え―そのズレをどう埋めるか?
胸痛
Chest Pain
林田 憲明
1
Noriaki Hayashida
1
1聖路加国際病院内科
pp.198-199
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900369
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■ズレへの対策
医師は患者の傍らに座し,専門家の視点を失わずに彼を理解しようと努め続けること.
・胸痛患者の診療は,重症度によって異なるアプローチが必要である.重症の胸痛では,急性心筋梗塞,急性大動脈解離,心タンポナーデ,肺塞栓症,緊張性気胸の5疾患を鑑別し,緊急治療が必要となる。
・非定型的な軽度の胸痛に対しては,医師と患者の考え方が異なる場合があり慎重を要する。
・不確実な診断のもとに狭心症薬を安易に投与し続けることは慎むべきである.経過を観察するのみで診断のヒントを得ることがある.
・循環器や神経科などの専門医に診断,治療を依頼するタイミングを誤らぬこと.
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