連載 The M&M reports 見逃し症例に学ぶ内科ERの鉄則・9
60歳女性,主訴 胸痛
長谷川 耕平
1,2
,
岩田 充永
3
1パーバード救急部 マサチューセッツジェネラル病院
2グリガム&ウィメンズ病院
3名古屋掖済会病院救命救急センター
pp.902-907
発行日 2010年5月10日
Published Date 2010/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104461
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救急レジデントH:
高血圧,脂質異常症,糖尿病の既往のある60歳の女性が胸痛のために救急外来を受診しました.今まで胸痛の既往はないとのことですが,30分ほど前より急性発症の左胸部痛と左肩痛を発症したとのことです.レビューオブシステムでは,冷や汗あり,発熱,上気道炎症状,呼吸困難感,下肢の痛みや腫脹はないようですね.両下肢が痺れて動かなかったと訴えていますが,来院時には下肢の症状は改善したようです.
既往歴は高血圧,脂質異常症,食事療法でコントロールしている糖尿病,骨粗鬆症のみ.処方薬はアムロジピン,シンバスタチン,カルシウム剤+ビタミンDだけのようです.喫煙歴なし.家族歴に心疾患の既往なしでした.
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