今月の主題 胸痛の診かた・とらえかた
胸痛を伴う主な疾患
急性心外膜炎
太田 怜
1
1自衛隊中央病院
pp.365-367
発行日 1978年3月10日
Published Date 1978/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207784
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症例 24歳,男性
ある朝,午前3時頃,急に左胸部を中心として全体に重苦しい感じがして起きた.息苦しく動悸も覚えた.近くの医師に診てもらい,筋注をうけた.多少重苦しさがとれたような気がしたが,臥位,側臥位では苦しく布団の上に起き上がっていた.
7時頃になって,それでも自分で車を運転して勤務に出た.やはり左前胸部が重苦しいので,9時頃また他医を訪問し,狭心症ではないかといわれてnitrolを投与され,ソセゴンの筋注とペルサンチンの静注をうけている.それでも左側の胸痛,重苦しさはとれないので,午後2時,心筋梗塞の疑いで入院した.
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