内科専門医を志す人に・私のプロトコール
剖検症例の記載
石村 孝夫
1
,
谷本 普一
2
1虎の門病院内科
2虎の門病院呼吸器科
pp.2341-2347
発行日 1977年12月10日
Published Date 1977/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207677
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
剖検症例記載のポイント
当院では剖検症例用には今までの病歴要約用とは異なった特別の書式を用いる(ただし,本例では誌面の都合上,一部割愛した).これは本来は院内のCPCやPMC(post mortum conference)において症例提示の際,印刷して出席者に配布されるものである.そのため,内容は大変に詳しく,入院経過の項では,Assessmentよりはむしろ主観をあまりまじえずに経過を追うことに重きを置くので,内科専門医受験時の提出用としては不向きかもしれない.
さらに上記の理由で,剖検結果との対比考察はこの要約を書きあげてからになるのと,本用紙にこの対比考察を記載する場所がないので,ただ剖検報告書を添付するだけとなり好ましいこととはいえない(内科専門医試験担当者もこの点について指摘している).筆者は専門医試験受験時,剖検症例にこれらをそのまま提出したが,あるいは今までの病歴要約用紙に,以上の点を留意して書きなおしたほうがよいかもしれない.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.