臨時増刊特集 診断基準とその使い方
IX.血液・造血器疾患
DIC症候群
松田 道生
1,2
1自治医大血液研
2自治医大止血血栓研究部門
pp.2148-2150
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207622
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はじめに
DIC(disseminated intravascular coagulation,播種性血管内凝固)症候群とは,その名のとおり,広範囲にわたり血管内凝血塊が形成され,その結果,腎,肺,腸間膜,その他の重要臓器の梗塞,さらに典型的な場合に認められる御しがたい出血傾向などが出現するもので,最初報告された当時は比較的珍しいものと考えられていたが,今日ではむしろかなり高頻度に出現していることが明らかにされてきている.
DICに関しては内外の識者により多くの解説や症例報告がなされているので1〜5),詳細はこれらによっていただくことにして,今回は診断基準として,比較的広く受けいれられている事象および検査所見について小括したい.
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