診断基準とその使い方
DIC(播種性血管内凝固)症候群
松田 道生
1
,
吉田 信彦
1
1自治医大血研,止血血栓研究部門
pp.1999-2001
発行日 1975年12月10日
Published Date 1975/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206354
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はじめに
DIC(disseminated intravascular coagulation,播種性血管内凝固)症候群とは,その名の通り,広範囲にわたり血管内凝血塊が形成され,その結果,腎,肺,腸間膜,その他の重要臓器の硬塞,さらに典型的な場合に認められる御しがたい出血傾向などが出現するもので,最初報告された当時は比較的珍しいものと考えられていたが,今日ではむしろかなり高頻度に出現していることが明らかにされており,実地臨床上,知っておいてよい症候群といえるであろう.
DICに関しては内外の識者により多くの解説や症例報告がなされているので1〜4),詳細はこれらによっていただくことにして,今回は診断基準として,比較的広く受けいれられている事象および検査所見について小括したい.
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