今月の主題 腹痛の診かた・とらえかた
腹痛の検査法
ERCP
三浦 清美
1
,
山形 倫
1
,
迫 研一
1
1東北大第3内科
pp.963-966
発行日 1977年7月10日
Published Date 1977/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207273
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はじめに
腹痛,ことに大小強弱,持続性,間歇性あるいは一時的なものによらず自発痛を訴えて訪れた患者を診た場合,腹痛の部位および範囲,発現状態,性質などからして,疾患は診断され,適切な処置が講ぜられることは周知の通りである.しかるに,より適切な診断と治療を行うには,状態によっては腹痛のある時点,普通には軽快した時点において必要と思われる各種検査を実施しなくてはならないわけである.ここで注意しなければならないことは,最近の傾向として,必要最少限の検査ではなく,必要以上の検査の網をかける傾向が認められるのは厳に戒めなくてはならないことである.本稿では,腹痛患者で,どのような疾患を疑うときにERCPを行ったらよいかについて,その適応を中心に2〜3の問題点などを吟味することにする.
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