今月の主題 DICとその周辺
DICとその周辺
松岡 松三
1
1新潟大第1内科
pp.794-796
発行日 1977年6月10日
Published Date 1977/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207219
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DICとは
Disseminated intravascular coagulation syndrome,DIC症候群とは生体内で何らかの機転によって凝固能を亢進せしめる物質が血管内に侵入するか,血管内に発生して,これが引き金となって凝固能が亢進し,末梢血管に広汎に微小血栓がつくられ,その結果として凝固異常をはじめとする種々の病態を示す疾患群を総称したものである.本症候群は必ず基礎疾患あるいは先行する疾患があって,その合併症として発生するもので,急性型と慢性型とがある.
この際の凝血異常は主として内因性凝固系の活性化によって起こるもので,外因性凝固系の関与は少ないとする考え方があるが,これは内因性と外因性凝固系の生体における役割との関連において,なお今後検討さるべき問題である.
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