今月の主題 ミオパチー最近の進歩
先天性代謝異常
糖質代謝異常
後藤 幾生
1,2
1九大脳研
2九大神経内科
pp.2134-2137
発行日 1976年12月10日
Published Date 1976/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206980
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はじめに
含水炭素代謝異常はglycogenの合成ないし分解の際の酵素異常によって起こってくるもので,一般に,ミオパチーを起こすものは糖原病(glycogen storage disease)と呼ばれているものの中に含まれている.この糖原病と呼ばれるものは遺伝性含水炭素代謝異常で,肝,筋,およびその他の組織に正常ないし異常構造をもった糖質が蓄積する疾患である.したがって,これら疾患にみられるミオパチーは一般に,これら糖質が筋に蓄積することによって起こってくる.
糖原病は1929年,von Gierke1)によって報告され,1952年,Coriら2)によって先天性酵素欠損が明らかとなった.それ以来,次々と新しい型が発表されるようになった.
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