今月の主題 アルコール性障害のトピックス
アルコールと代謝異常
糖質代謝
尾林 紀雄
1
,
種瀬 富男
1
1慈恵医大阿部内科
pp.1366-1367
発行日 1976年10月10日
Published Date 1976/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206773
- 有料閲覧
- 文献概要
消化管より吸収されたアルコールは,主に肝臓で代謝される.アルコール脱水素酵素と補酵素NDAによって,一部はmicrosomal ethanol oxidating system(MEOS)でNADPHによってアセトアルデヒドへと代謝される.次いでアセトアルデヒドは酢酸ないしacetyl COAに酸化され,TCA cycleに入ってCO2とH2Oへと酸化されていく.このようにアルコールが酸化されると,NAD+H→NADHへの反応がすすみ,NADH/NADが増加することになる.一方,糖代謝に関与する因子であるAMP(adenosine monophosphate)は少量のアルコールによって増加するといわれている1).
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.