今月の主題 電解質異常のすべて
目でみる水・電解質バランス
河合 忠
1
1自治医大臨床病理学
pp.1472-1476
発行日 1976年11月10日
Published Date 1976/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206804
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はじめに
電解質はイオンの形で体内に存在し,多くはイオンとしてはじめてその生理的はたらきを発揮することができる.ところが,電解質がイオンとして存在するためには必ずそれらが溶解する場として水分が必要であるから,水バランスと電解質バランスの問には切っても切れない密接な関係が存在しているわけである.また,電解質の絶対量と組成が一定に維持されているほかに,浸透圧も一定に維持されていることが細胞の生命維持に不可欠の要素になっている,しかも,浸透圧の維持にもっとも大きな役割を果たしているのも電解質なのである.
個々の電解質成分については,それぞれの項で詳しく述べられているので,ここでは全般的なことについて考えてみよう.
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