今月の主題 痛みとその対策
グラフ
経絡の実際—痛みに対する鍼臨床
芹澤 勝助
1
,
西條 一止
1
,
吉川 恵士
1
1東京教育大理療科
pp.668-678
発行日 1976年5月10日
Published Date 1976/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206568
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臓腑経絡系(東洋医学における人体構造機能系)
鍼灸臨床は,東洋に古くから発達した物理療法であるそこにみられる医学は,陰陽論五行論という中国古代自然哲学思想を根幹に体系づけられたために,形式的観念的な要素が多く入りこんでいる.しかし,その根底にあるのは,多くの人々による長年月にわたる素朴かつ鋭い生理的,病理的生体現象観察に基づいた経験的認識の集積したものである.
人体の構造,機能系として現代医学における解剖学,生理学はなく,それに相当するのが臓腑経絡系であり,鍼灸臨床における診断治療の重要な根拠をなしている.
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