今月の主題 腎不全の病態と治療
治療
家庭透析の現況と対策
上田 泰
1
,
川口 良人
1
,
酒井 聰一
1
,
小板橋 毅
1
1慈恵医大第3内科
pp.506-508
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206518
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家庭透析home dialysisが初めて試みられたのは,1963年(Boston)1),次いで1964年(Seattle,London)2)であるが,今日では腎移植と並んで慢性腎不全患者の社会復帰の積極的な手段として注目され,その地位は確立されつつある(図1).
わが国においては,透析療法が導入されて10年余経過した今日においても,家庭透析は普及せず,1975年6月現在,総透析患者数11658名に対して家庭透析患者数は94名にすぎず3),米国の30%,ヨーロッパの18.5%4)に比較して著しく遅れが目立っている.
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