今月の主題 肺癌—その理解と対処のために
治療
小細胞癌の治療
伊藤 元彦
1
,
寺松 孝
1
1京大胸部研胸部外科
pp.1834-1835
発行日 1975年11月10日
Published Date 1975/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206305
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肺の小細胞癌は,全肺癌症例の10%前後を占めるにすぎないが1〜4),病理学的にも,機能性腫瘍といった観点からも,予後の悪さという点でも特異な位置を占め,手術適応や治療計画に特別の配慮が必要である.
病理学的には,小細胞癌は4亜型にわけられ5,6),燕麦細胞型のものとそれ以外のものとでは予後がかなり異なるとされている.また,細胞診の立場からも,燕麦細胞型のものと,それ以外の型をわけようという研究もある7).しかし,もともと症例数があまり多くないものであることや,分類が必ずしも容易ではないということもあり,ここでは,一括して小細胞癌として論ずることとする.
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