緊急時の薬剤投与
腎不全で透析が行えないときの対策
中川 成之輔
1
,
渡辺 一彦
2
1東医歯大・第2内科
2阪歯大
pp.1270-1271
発行日 1975年7月10日
Published Date 1975/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206148
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腹膜透析も含めるのであれば,透析が行いえないときを想定することはむずかしい.腹膜透析であれば,生理食塩水に電解質やブドウ糖を混じて,緊急用の透析液をつくり,腹壁を切開して,何らかの滅菌されたチューブを腹腔内に導入し一定時間後に排液すれば足りる.事実,腹膜灌流セットと称する塩化ビニール管回路や自動装置のないころ,筆者は自家製のチューブと液で,透析を行った,その程度のことは,特別の設備のない一般病棟でもできるはずである.緊急透析がいかなるかたちにせよ絶対に行えないということは少ないと思われるが,高度の腹膜癒着があって,腹腔内穿刺が危険であるとか,血液透析をやるにしても,1〜2時間も待てないような時の対策は一応もっている必要がある.
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