今月の主題 ウイルス肝炎 Q & A
肝炎の抗ウイルス療法は外来でも安全に行えるか.
清沢 研道
1
1信州大学医学部・第2内科
pp.1544
発行日 1990年9月10日
Published Date 1990/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402909585
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IFNの副作用として多いものは,発熱,関節痛,筋肉痛,脱毛,白血球減少および血小板減少などである.これらの副作用の程度は投与量や投与方法によっても異なるが,白血球数,血小板数については肝硬変に近い症例で投与前より減少している場合を除けば通常問題にならないことが多い.発熱は個人差が大きく一般には一過性であるが38〜39℃になる症例もあるため,当科では最初の2週間程度の入院を原則とし,以後外来で治療を継続する方法を行っている.最近は最初から外来で治療を行う症例もあるが大きな問題はみられていない.多くの症例では外来でも安全にIFN療法を行えるものと思われる.IFN治療は長期に及ぶことが予想され,今後は自宅での自己注射療法も考えるべきであろう.
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