How about…?
治療を考える
砂原 茂一
1
1国立療養所東京病院
pp.376-379
発行日 1975年3月10日
Published Date 1975/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205841
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ある治療行為ないし治療方針が,患者の人生観なり,生活環境などと対立する場合(たとえば極端な例では,治ること自体を拒否する,といったような…)が常にあると思いますが,その場合医師はどのような立場に立ち,どのようにして医療を進めるのでしょうか.
医師と患者の聞に健康,病気,治療などに関する信条が根本的に異なる場合は原則として医師・患者関係が成立しないのではないか."あなたの気に入った医師のところへ行って下さい"というしかないように思われる.ところがなかには医師の人聞や専門知識や治療方針に強く反発しながら,しかもその医師の許を立ち去ろうとしないものもいないわけではない.医師に反発することに生き甲斐を感じているがごとき患者である.
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