内科専門医を志す人に・私のプロトコール
I.内分泌・代謝
西崎 統
1
1聖路加国際病院・内科
pp.74-75
発行日 1975年1月10日
Published Date 1975/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205743
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受験用のプロトコールをめぐって
内科専門医の受験に際して規定の研修記録(プロトコール)を提出しなければならない.それも各種疾患受持患者50症例の病歴抄録となっている.その内訳は,消化器,内分泌・代謝,膠原病・アレルギー,循環器,腎尿路,神経,呼吸器,血液,感染症の9項目である.したがって,これらの各分野を平均して提出することになる.その各症例のプロトコールは約500字位に要約すればよいのである.その形式は普段各病院で用いられているいわゆる「サマリー」形式でよいと思われる.実際,研修中に興味ある症例に接する機会はそんなに数多いものではないので,平凡な症例についても同じように整理しておかなければならない.
第2次試験の口頭試験において,このプロトコールを中心として質問を受ける場合が多いので,平常自分の書いたものはきちんと整理して,基礎的な知識を身につけておく.受験申し込みの前に慌てて書き揃えた場合とでははっきりとその差が出て来るからである.そのようなわけで,プロトコールは1例1例、その時その時,丁寧に整理して,基礎的なことはぜひ身につけておく必要がある.もちろん,研修の初期の頃のプロトコールは2〜3年後と比べれば比較にならないほど,その整理の仕方,要点のとらえ方に著しい差がみられるはずである.さて受験時にはもう一度すべてのプロトコールには目を通し,文献的に考察を加え知識を確かめておけば安心である.
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