今月の主題 腎疾患のトピックス
腎疾患の新しい病像
Mesangial IgA, IgG deposits腎炎
酒井 紀
1
,
山県 正夫
1
1慈恵医大上田内科
pp.1150-1151
発行日 1974年9月10日
Published Date 1974/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205568
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螢光抗体法が腎生検材料の検索に用いられるようになってから,腎疾患は質についての検索がさかんとなり,病因の解明にも重要な手がかりが得られるようになってきた.1969年,Bergerは糸球体のmesangiumにIgAが特異的に沈着する一群の糸球体疾患に"Nephropathy with mesangial IgA, IgG deposits"と名づけ,ての疾患が慢性に経過する腎炎群の一型であると提唱した.それ以後,本症は多くの研究者によって注目されてきているが,臨床病理学的にはなお不明な点も多く,実体の解明には至っていない.てこでは2,3の知見とともに本症の概略について紹介する.
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