検体の取り扱い方と検査成績
免疫学的妊娠反応
伊藤 忠一
1
1東北大中央検査部
pp.678-679
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205437
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従来,HCGの測定は生物学的手法によってなされていたが,現在は簡易性,既時性および再現性のいずれの点においてもすぐれている免疫学的方法が主に使われている.HCGの免疫学的測定法としては間接凝集反応(passive agglutination)またはその阻止反応(passive agglutination inhibtion)というきわめて一般的な血清学的反応術式が用いられており,その反応原理を利用した多くの試薬が製造市販されている。表1にその主なものを方法別に分類列記してみた.
ところでこれらの試薬による免疫学的妊娠反応は妊娠尿のすべてで陽性反応を示すとはかぎらず,方法によって若干のちがいはあるが,0.5〜5%の疑陰性反応がみられる.また,非妊娠女子尿あるいは男子尿の検索でも1〜2%の疑陽性反応が観察されている.このような疑陽性または疑陰性反応をおこす原因としては,
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