今月の主題 臨床心電図のキーポイント
この心電図からなにがわかるか
この心電図からなにがわかるか
中村 芳郎
1
,
楠川 禮造
2
,
森 博愛
3
,
岸本 道太
4
,
小林 亨
5
,
前田 如矢
6
1慶大内科
2天理よろづ相談所病院・循環器内科
3徳島大第2内科
4国立病院医療センター・循環器科
5東芝総合健診センター
6阪市大第1内科
pp.637-647
発行日 1974年5月10日
Published Date 1974/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205430
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主 訴 2年前に息切れあり,心疾患と高血圧症といわれたとのことである.1年半後浮腫,全身倦怠をきたし,このときは血圧は110/70程度.Digitoxin,利尿剤を併用して浮腫は軽快している.心肥大は存していた.その後著明な貧血,体動時の息切れがあり輸血の目的で入院した患者の心電図である.
心電図所見 洞性脈で心拍数約82.P波形はV1にて陰性成分がやや目立つ.PQ時間0.22秒.QRS間隔は約0.15秒.I,aVL,V5,6にq波がなく,V4,5,6でS波が幅広い—前額面では著明な左軸偏位がある.
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