Senior Course 生理
心電図の自動診断
小林 亨
1
1東芝総合健診センター
pp.704-705
発行日 1974年6月15日
Published Date 1974/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908591
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高速な処理能力と優秀な記憶能力を有するコンピューターは医学領域にも広く応用されている.しかし,この領域での実用化の面からみれば,診療事務会計,自動臨床血液・生化学検査データ処理,心電図の波形認識・計測と健診センター業務ぐらいが採算がとれ信頼のおけるものであろう.ことに心電図は,その波形が胸部レントゲン写真,心音図,脳波や病理細胞診などに比べてはるかに簡単なので,コンピューターによる医学的図形認識処理の対象として早くから取りあげられ1),ほぼ完成をみるに至った.その背景には,心臓の電気現象の記録である心電図を研究する医師の多くがエレクトロニクスを理解していたことと,そのエレクトロニクスの目ざましい発展でコンピューター用心電計や性能のすぐれた小型コンピューターの実現したことなどがある.
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