診療所訪問
常識的な判断が臨床医学の始まり—高階心臓病クリニック 高階経和先生を訪ねて
編集室
pp.272-273
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205329
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先生は心臓で有名なチュレーン大学のバーチ教授に学ばれていますが,このようなチャンスに恵まれたのは,どんなきっかけがあったのでしょうか.
高階 私は大学の1年のときからアメリカで学びたいという希望をもっていました.それで,昭和29年に神戸大を出まして,すぐ当時の米軍病院でインターンをやったのです.ちょうどその病院にチュレーン大学の出身で,現在アラバマ大学の内科と病理の教授をしているT.N.Jamesという軍医がきていました.私が,心臓を専門に選んだのは,この先生の心臓の診かたに感心させられたのが,きっかけでした.それ以来この先生とは非常に親しくしていまして,米軍病院のインターンを終えた後も絶えず連絡をとっていました.インターンを終えて阪大の生理でbiochemicalな分野の仕事をしていたときに,ジェームス先生からチュレーン大学のclinical fellowでこないかという誘いがありまして,ニュー・オリンズに行ったわけです.
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