特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
VII 神経
1.日常みられる神経系愁訴の治療と生活指導
手足のしびれ感—その治療のすすめ方
安藤 一也
1
1岐阜県立多治見病院神経内科
pp.1806-1807
発行日 1973年11月20日
Published Date 1973/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402205114
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手足のしびれを主訴として来院する患者はかなり多く,この場合にその障害部位や原因はさまざまである.実際上は末梢神経障害,末梢循環障害および脊椎疾患によるものが多いが,脊髄や脳の病変によるものや神経症や抑うつ症によるものも少なくない.
患者の訴えるしびれ,またはしびれ感の内容も異常知覚や知覚鈍麻とは限らないで,時には脱力をさしていることもある.そこでしびれの内容を確かめ,その性質,起き方,部位,一過性か持続性か,どうした状況で起きるのか,来院までのしびれの経過について詳しく問診し,さらにしびれ以外の症状についても確かめておくことが必要である.最近では公害,中毒,薬剤の副作用によるものが注目され,全身性疾患の部分症として手足のしびれを生じることも少なくない.
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