今月の主題 高血圧とその周辺
二次性高血圧診断のポイント
腎血管性高血圧症
河合 喜孝
1
1兵庫医大・第1内科
pp.1402-1403
発行日 1973年11月10日
Published Date 1973/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204959
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はじめに
腎血管性高血圧症とは,片側または両側腎動脈の主幹または分枝部に狭窄または閉塞性病変が生じ,その結果高血圧症が惹起される状態をいう.木症が二次的高血圧症の中でも,とくに注目される理由の第一は,1934年Goldblattが初めて動物に造った実験的腎性高血圧症に類似した高血圧症が,人でも臨床的に確認され,レニン・アンギオテンシン系昇圧機序が関与している.第二に,若年者の持続的高血圧症中,診断法の進歩とともに,発見頻度が増加している.第三に,治療上血管外科の進歩とともに,狭窄血管の修復手術が可能となり,治る高血圧症に属するからである.
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