緊急室
人工呼吸と心マッサージ
川田 繁
1
1自衛隊中央病院・麻酔科
pp.516-517
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204712
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もし呼吸や心臓が停止したら—万事休す—と諦めてしまうのは早い.ただちに救急蘇生法を施し起死回生をはからねばならない.酸素の供給を断たれた脳は3-4分で不可逆性の障害を受ける.蘇生法の実施が遅れれば,それだけ回復のチャンスは遠ざかるので,寸秒を争って実施に踏み切るべきことはいうまでもない.不慮の事故は,いつ起こるか予測できない.いわゆるエマージェンシーに対する蘇生法は,病院内のみの問題でなく,一般でも関心を向けねばならないことである.
患者に直面しても,身の回りに役立つ器具がない,このときは素手で立ち向かうことになる,今回は,素手の立ち回りと多少の器具,つまり木刀での立ち回りを中心にして述べてみたい.
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