今月の主題 内科最近の話題
胃腸
消化吸収試験の問題点
朝倉 均
1
1慶大・内科
pp.442-443
発行日 1973年4月10日
Published Date 1973/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204682
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消化吸収の研究は古くて新しい研究といえる.すなわち1960年代頃より,腸上皮のbrush border,とりわけmicrovilliにおけるmembrane digestion1)の機構が解ってくると,どこまでが従来の消化で,どこからが従来の吸収かということが区別しにくくなっている.
今日までに知られているmalabsorption syndromeを呈する主な疾患は表1の如くまとめることができる.これらの病態を解明するための消化吸収試験も多数知られている(表2).消化吸収試験の実施方法2)3)やアイソトープ使用による診断の問題点4)は筆者の別著にゆずり,本項では注目を浴びている疾患や病態について,その消化吸収試験の問題点に言及してみたい.
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