今月の主題 新鮮脳卒中
診断
脳血管障害の診断基準
大友 英一
1
1浴風会病院
pp.26-27
発行日 1973年1月10日
Published Date 1973/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204547
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新鮮脳卒中の診断は多くの場合容易である.従って新鮮脳卒中の診断基準を述べることについては問題が少ない.しかし,この診断基準は多発性硬化症のtriasとか,SMONの診断基準とはやや趣を異にし,例えばtriasがあるから脳血管性障害であると断定するわけにはいかない点がある.即ち脳卒中の症状はその病巣の位置,大きさ,その種類,例えば脳出血,脳硬塞,くも膜下出血などにより著明な相違もあるため,これらを一括して診断基準を決あることは困難であるが,各脳血管障害それぞれの診断基準設定は一応可能である.本項では一般的な脳血管障害(急性期)の診断のcriteria,各種脳血管障害の診断の基準となるもの,脳血管障害急性期の症状とこれと鑑別を要する疾患における同じような症状との相違などを中心に述べることにする.
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