治療のポイント
経口糖尿病剤の使い方
馬場 茂明
1
1神戸大・第2内科
pp.1997-2001
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204470
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糖尿病治療における経口性糖尿剤の出現は,インスリン治療と共に多くの福音をもたらしたことも事実である.過去十数年以上を経て,今なお新しい誘導体が作られ,その適応を探求している状態である.その余りにも有効なために,インスリンの代用品として考える医家まで出てきたことは,注意せねばならないことである.すなわち,余命の延長,死因への影響など,薬物療法にあたっての共通の注意を怠ってはならない.いかに副作用が少なく,有効であっても考えねばならないことであろう.すなわち,それぞれの薬剤の使い方ということに帰結しよう.本稿もその意味で使い方を中心に記載したが,若干私見にかたよったことに御許しをえたい.
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