特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
V.内分泌系
2.下垂体副腎系疾患の診かた
下垂体疾患
入江 実
1
1東邦大第1内科
pp.1152-1154
発行日 1972年7月5日
Published Date 1972/7/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402204235
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
一般的な考えかた
内分泌疾患の診断について考えるさいもっとも重要なことは,ある内分泌腺に関してどのようなホルモンが分泌され,またそれがいかなる作用をもっているかについて知ることである.疾患として一般的にいえることは,ホルモンの分泌過剰による場合すなわちhyperの場合と,逆にホルモンの分泌がなくなるか不足するかの状態すなわちhypoの状態とがありうるということである.臨床的にはそれぞれそのホルモンのもつ作用が誇張され,また欠落したための変化が現われるが,ホルモンの種類によって分泌過剰を起こしやすいものと分泌低下を起こしやすいものとがあることも知られている.
下垂体疾患の場合について上述の点につき考慮してみるとまず今日知られている分泌ホルモンとしては,前葉からの
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.