グラフ
肺癌—扁平上皮癌と腺癌の進展の違い
鈴木 明
1
1国立がんセンター内科
pp.1234-1239
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203770
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肺癌は組織学的に扁平上皮癌・大細胞未分化癌・腺癌・小細胞未分化癌などに大別されるが,これは単に組織像が異なるというだけでなく進展・転移の仕方,治療に対する反応,予後などとも重大な関係がある.つまり臨床的な面からみても,肺癌は幾つかの異なった悪性腫瘍性の疾患から成っているとすら考えられる.
胸部X線像の上でもこのような組織型による差をみつけることが望ましい.この場合腫瘤影の性質,肺門寄りか末梢寄りかなども参考となるが,最も重要なポイントは,肋膜・気管支・肺血管などの陰影がどのように変化しているかに注目することである.
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