臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方
●小児の身体所見のとらえ方
XXII.発疹・黄疸・浮腫
2.黄疸
山下 文雄
1
1久大小児科
pp.966-968
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203704
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小児の黄疸は,①発症の年齢と,②黄疸(血清ビリルビン)の型(直接ビリルビンが主なものか,間接ビリルビンが主なものか),を考えながら診察をすすめてゆく(表1).
黄疸の出現は幼児以上では,角膜の黄染で確認されるが,乳児,とくに新生児では皮膚で気づくのがふつうである.黄疸の確認は,自然光か,昼光色の螢光灯のもとで行なう.新生児では血清ビリルビンが5mg/dlを,年長児では2mg/dlを越したら黄疸として気づかれる(黄疸とまちがえられやすいものは柑皮症で,手のひら,足のうら,鼻・口唇溝に着色が強い.思春期児の鉄欠乏性貧血は萎黄病というように黄色調の皮膚となる).
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