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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
1章 全身疾患
黄疸
Jaundice
海老原 裕磨
1
1北海道大学病院消化器外科Ⅱ
pp.354-355
発行日 2019年4月15日
Published Date 2019/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201923
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黄疸とは,ビリルビン代謝が疾患により破綻し,血清をはじめとする体液にビリルビンが貯留した状態である.黄疸の診断・治療には,体内におけるビリルビン代謝経路を理解する必要がある.ビリルビンは赤血球中のヘモグロビンが変化してできた物質で,肝臓で作られる胆汁の主成分の1つである.赤血球が分解され,血液中から肝臓へ運ばれたビリルビンは肝細胞内でグルクロン酸抱合を受け,胆汁の成分として胆管内に排泄される.これらのビリルビン代謝のいずれかが障害されることにより,高ビリルビン血症(黄疸)となる.黄疸の原因は,肝胆道疾患の存在,溶血性血液疾患など多岐にわたり,緊急処置が必要となる場合も多いため,その診断は迅速かつ正確であることが求められる.
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