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Current Abstracts
浦田 卓
pp.1388-1389
発行日 1970年9月10日
Published Date 1970/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203319
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癌は免疫療法に反応する
癌が播種性に転移した患者を免疫療法で治療した結果,初期ならば,最もすぐれた臨床的反応が期待できることがわかった.ついで観察したのは,別の患者15名であったが,そのうち12名は,胸部に転移性の腫瘍があり,3名は肺に原発性のガンがあった.患者5名には開胸術を施したが,それは,ワクチン製造用に腫瘍組織を入手するためか,腫瘍組織の大塊を取り除くためであった.この5名は,積極的な治療をしなかったこのシリーズの患者とくらべると,経過が良好である.交叉免疫と血漿および白血球の交換によって治療したこのシリーズの患者からえた臨床ならびに臨床検査の成績は,ある種の大きい原発性腫瘍(切除しても治療せしめることのできないほど大きいもの),または大きい二次的な腫瘍に対しては,切除が望ましいことを示している.
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