診療所訪問
みすず刈る里の民の健康を守る—梓診療所・小林医師を訪ねて
K
pp.1342-1344
発行日 1970年8月10日
Published Date 1970/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203309
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"みすず刈る"とは信濃にかかる枕詞である.本誌が長野県南安曇郡梓川村梓診療所を訪ねたのは6月上旬のことであった.国鉄松本駅からバスで40分,松本平と安曇平を二分する梓川の清流を渡り終わったところに,東西に長く梓川村(人口約9千人)が広がってくる.村の中間でバスを降りて土蔵の脇を50mばかり入ったところにめざす診療所があった.
木造二階建の古い建物の中を通って奥の所長室に案内された.中廊下をへだてて両側に,診察室,治療室,病理検査室,手術室,観察室,事務室,レントゲン室,炊事室,薬剤室などが,どれも同じ区画で小じんまりと並んでいる.待合室にはストーブが冬使った時そのままに放置され,煙突が家の壁をくりぬいてニョッキリと外に顔を出している.6月に入ってもまだ暖房の要る日があるからとのこと.
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