内科専門医のための診断学・7
膵疾患の診断(その2)—各種検査法の重要度ならびに総合診断の必要性
小田 正幸
1
,
信太 秀夫
1
1信大内科
pp.1229-1234
発行日 1970年7月10日
Published Date 1970/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203281
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6.細胞診
1949年Lemonらが十二指腸液の細胞診をはじめて以来多くの報告があるが,膵頭部癌ではかなりの陽性率を示す.膵癌の疑いがあるばあいは必ず行なうべき検査法といえよう.ふつうP-S試験のさい得られる十二指腸液を直ちに遠沈・塗抹・固定し,Papanicolaou染色,H.E.染色などを行なう.十二指腸液には多量の消化酵素が含まれるので,試料は採液中より氷冷するのはもちろん,その分画採取終了数分以内に遠沈・塗抹・固定を行なう必要がある.
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