話題
—精彩を放った十二指腸の内視鏡検査—第12回日本内視鏡学会総会から(1970年2月27-28日・大阪)
湯川 永洋
1
1湯川胃腸病院
pp.1093
発行日 1970年6月10日
Published Date 1970/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203245
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第12回日本内視鏡学会総会は2月27日,28日の両日にわたり,大阪厚生年金会館で開催された.シンポジウム5,パネル・ディスカッション1,特別講演1,招待講演1,一般演題97で,時節柄一般演題の数は例年より減少しているが,全体の内容は充実しているように思われた.以下紙数に制限があるので,シンポ,パネルについて簡単に感想を述べる.
シンポⅠの食道病変と内視鏡では,1)早期癌,癌類似小病変の診断,2)食道ファイバースコープの現状と問題点,3)食道ファイバースコープによる食道胃接合部付近の病変の検討,4)食道炎の診断,5)内視鏡からみた食道憩室の診断と治療方針,6)食道静脈瘤の内視鏡診断の限界について論ぜられた.現在の食道ファイバースコープは機械の構造・機能になお若干の問題が残されているが,従来の直達鏡に比べ操作が容易で,しかも疾病の多い食道下部の検査にすぐれているから今後ますます普及することであろう.
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