技術講座 血液
LE細胞試験
秋山 淑子
1
1東大病院中検
pp.62-63
発行日 1974年11月1日
Published Date 1974/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200628
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試験管内に一定時間血液を孵置すると,胞体内に,赤紫色で核クロマチン構造のない,均一な物質を持った白血球を見ることがある.この細胞をLE細胞と呼び,LE細胞を証明しようとする検査をLE細胞試験という.
LE細胞は生体内で見られることはほとんどないといわれ,全身性エリテマトーデス(SLE)患者の血液または骨髄から人工的に作られたもので,患者血清中のγ-グロブリン分画にあるLE因子がこわれた細胞の核に作用して核質を分解し,これと結合して核構造を失った均質なLE小体に変え,貪食能を持った白血球がこれを貪食してできた細胞と考えられている.
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