臨床メモ
病気のあとの甘えん坊
松島 富之助
1
1愛育病院保健指導部
pp.1185
発行日 1969年10月10日
Published Date 1969/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202849
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おとなでも,病気をすると急に気が弱くなるが,小児ではその変わりぐあいが激しい特徴をもっている.
急にあまえん坊になって夜泣きをしたり,歩かなくなってすぐに抱っこやおんぶを要求するようになったり,いままでやめていた哺乳びんやおむつが必要になったりする小児は2-3歳ごろ特に多くみられる.病気で注射されたことを覚えていて,おびえる気持はもちろんあるであろう.しかし注射を受けたか否かにかかわらずあまえん坊になるのは,母親からじゅうぶんの看病をされたことのほかに,ふつうの生活に早くもどりたい気持がおさえられているために,反抗したり,あまえたり,無気力になると考えられる.
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