治療のポイント
肩から腕の痛み—その生活指導
佐々木 智也
1
1東大物療内科
pp.1128-1129
発行日 1969年10月10日
Published Date 1969/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202832
- 有料閲覧
- 文献概要
痛む期間を乗りきる生活指導
痛みのある病気はつらいもので,たとえ生命に危険がなく,やがて完治するとわかっていても患者には耐えがたいものである.肩から腕にかけての痛みはその代表で,ほとんどの例は予後良好であるが,痛みは耐え難く,日常の生活に多く使用する上肢が使えないことで,不便もひとしおである.
そこで,医師たるものは,単に病気だけをみないで,一個の人格を有する患者のための生活指導をし,痛む期間を多少とも楽に乗り切るように考えてあげなければならない.生活指導の具体的な項目はごくつまらぬようにみえても,患者にとってはありがたい注意である.ここでは,肩から腕にかけての痛みを起こす代表的な病気である五十肩rotater-cuff syndromeについておもに説明し,ほかの病気については足りない点を補うようにするが,このような病人のあったときに本文をそのまま患者に見せていただくことを主眼として平易に解説する.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.