Japanese
English
目で見る臨床検査シリーズ カラーグラフ
骨髄穿刺検査法
Bone Marrow Aspiration
寺田 秀夫
1
1昭和大臨床病理
pp.1019-1021
発行日 1969年9月10日
Published Date 1969/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202798
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
血液病の診断や悪性腫瘍の骨髄転移の有無を知るために,しばしば骨髄穿刺が必要となる.しかしよく適応を選び慎重に行なわないと無意味な検査となりやすい.それから骨髄造血巣が均等に分布せず,また病変が限局性の場合も少なくないので,骨髄穿刺の診断的価値にも限界があることを忘れてはならない.
骨髄は全身骨格の髄腔に分布し,年齢によりその造血の程度も変化し乳幼児では全身の骨髄はすべて造血を営んでいるが,6歳くらいより長管状骨はしだいに脂肪髄fatty marrowに変化し,16-18歳になると赤色髄は脊柱・肋骨・上腕骨ならびに大腿骨の躯間に近いほうの1/2に限局してくる(図1).しかし貧血が進行すると脂肪髄も赤色髄に変化するが,乳幼児では正常時でも全骨髄が造血を営んでいるので,予備力に乏しく,容易に骨髄外造血extramedullary hematopoiesisを起こしやすい.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.