治療のポイント
気管支喘息の対症療法
荒木 英斉
1
1東大物療内科
pp.1012-1013
発行日 1969年9月10日
Published Date 1969/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202794
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気管支喘息は呼吸困難の発作をくり返す慢性疾患であり,その治療においては,対症療法と本体的療法(根治的療法)とを一応区別して考えたほうがよい1).もちろん両者は本来平行して行なわれるべきものであり,密接な関係を持っているし,対症療法を姑息的療法と解釈すれば,発作の誘因からの一時的な回避などは,姑息的手段ともいえるから,このような区別は,厳密には問題もあるが,一応対症療法は,個々の発作に対抗する,あるいは現に起きている発作を治める治療法であり,本態的療法は喘息発作を起こす原因や素因,体質に対抗しようとする治療法と考えるのが理解しやすい.
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