グラフ
Pneumomediastinography
土屋 雅春
1
1慶大内科
pp.921-924
発行日 1968年8月10日
Published Date 1968/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202316
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Pneumomediastinographyとは,縦隔内に酸素を注入して,胸部X線撮影を行なう方法で,これに断層を加えるときにはPneumomediastinostratigraphyとよぶ.縦隔内諸器官は心陰影にかくれ,ふつうの胸部X線撮影ではわかりにくいが,本法を行なうと,特に側面撮影では,心血管・リンパ節・気管・胸腺がはっきりと描写される.特に近年,自己免疫疾患との関係が重視される胸腺の状態を把握するには必須の方法である.
図1,2に示すが,要領は針先がつねに正中線上にあり,胸骨柄部の離面へ向かっていることである.酸素の注入はきわめてゆっくりとやる,250-300ml注入して深呼吸させると,胸部全体にすこし圧迫感を訴えるが,この程度でよい.副作用はまったくない.
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