痛み
頭痛—その最近の考えかた
清原 迪夫
1
1東大麻酔科
pp.884-886
発行日 1968年7月10日
Published Date 1968/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202306
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
もっともありふれた症状としての痛みは,従来,部位別にみたり,原因疾患によって分類されたりしてきたが,合理的な治療を行なうときには,因果関係を設定して考えなければならない.
そうだとすると,この痛みを起こすおもな役割をはたしているものは何か,という問題に当面する.生体の営みは,体液と神経系との調節されたはたらきのうえに円滑に行なわれている,そのなかで,神経系の主役はインプルスの伝播であって,この痛みの感覚を成立させるような神経系の興奮機序を起こさせる原因がなくてはならない.この興奮機序の根底にはたらきかけるもの—それは体液成分の微妙な変化である.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.