治療のポイント
冠動脈疾患とタバコ
高木 誠
1
1京都市立病院内科循環器部
pp.362-363
発行日 1968年3月10日
Published Date 1968/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202137
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タバコと冠動脈疾患の関係
タバコと冠動脈疾患との関係について否定的な見解を述べるものもあるが,一般には肯定的な意見のほうが多い。
American Cancer Societyの広範な調査によれば,喫煙者群の死亡率は同年齢層の非喫煙者群のそれより明らかに高く,それらの死因のうちで冠動脈疾患は半数以上を占めている。喫煙者群のうちで冠動脈疾患で死亡した者の実数と,同群の被験者総数に同年齢の非喫煙者群での冠動脈疾患死亡率を乗じて計算した予想死亡数との比は1.70で,冠動脈疾患により死亡する率は喫煙者群は非喫煙者群より70%も多いことを示している。
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