全国教室めぐり
力点は臨床教育の充実に—東北大学山形内科
山形 敞一
1
1東北大山形内科
pp.80
発行日 1968年1月10日
Published Date 1968/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202071
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われわれの内科は山川章太郎教授が米国のロックフェラー研究所野口英世研究室から帰国されて大正7年6月開講されたので,当時は代謝の仕事が主であつたが,昭和7年黒川利雄助教授がウイーン大学の応用生化学研究所と放射線学教室の研究を終えて帰国されてから消化管のX線診断がこれに加わつた。したがつて,教室創始以来米国流とドイツ流の医学の長所がとりいれられていたと思う。
私は黒川内科の助教授のとき,昭和29年7月から1年間ドイツに留学し,ハイルマイヤー教室で血液学と臨床細胞学,ヘンニング教室で消化器病学と内視鏡学を研究し,あわせてドイツ医学者の研究態度と研究室のありかたを自ら体験した。また昭和32年教授に昇任してまもなく,昭和35年3月から4カ月間China Medical Boardの招聘でミシガン大学ポラード教室を中心として,米国各大学の研究室と医学教育制度を視察する機会に恵まれた。
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