学会印象記 第23回日本衛生検査学会
検査の基準化に力点!!
松木 茂
1
,
山道 宏
1
1神戸市立中央市民病院臨床病理科
pp.913
発行日 1974年8月15日
Published Date 1974/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908645
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第23回日本衛生検査学会は,4月28,29の両日,青い海と,緑の六甲山系にかこまれたエキゾチックなみなと街"KOBE"で,文化ホールを中心に7会場をフルに活かし,12のシンポジウムと,2題の特別講演,239題の一般演題,さらに9部門にわたる全国研究班の報告とディスカッションも行われた.今年は韓国代表に加えて,ベトナムからも代表の参加があって,わが技師会も国際色をおびてきた感じであった.刮目(かつもく)することは参加者総数5,876名という発会以来のマンモス学会になったことである.
今学会の特色は,専門家の立場からすべてが企画運営されたことは当然であるが設営,受付,進行などいっさい会員の手で実行されたことである.学会内容もアカデミックなもので,シンポジウムにおけるねらいは,当面する各検査法の問題点の解消を図ることに主力がおかれ,初めての試みとして検査法の基準化を取り上げ,さらに自動機器の問題点,情報システムならびに管理運営面にまで及ぶ広範囲なものであった.一方,展示会場も学会の場として活用するためユーザー本位の運営方式がとられ,漸新で立体的な構成は一段と活気に満ちていた.われわれは学会運営の一員とし奔走していたため,演題内容を詳細に聞くことができなかったので,限られた領域の印象を述べて責を果たしたい.
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